2017年7月5日水曜日

一生の謎

ペー君が天国に旅立って今日7月5日でちょうど15年。お別れしたのは梅雨明け前の蒸し暑い日だったが、出逢ったのは寒さが厳しくなる晩秋の夕暮れだった。







日本犬はワン子好きの松剣でも飼い主さんに触っても大丈夫ですかと聞いてからじゃないとちょっぴり怖いが、不思議な事にペー君にはこれっぽっちも怖さは感じなかった。






 
 
 
 
 
首輪はしていなかったが、長く放浪していた感じはなく栄養状態も悪くなかった。ただお腹だけはとっても空いていた様子だった。





出逢った駐車場で、買い物したばかりの牛乳を飲ませてやると満足したのかその場から離れてどこかへ行った。きっと家に帰ったんだと思ったのだが・・・






その日の晩、松剣がジュニアを散歩させている間にペー君が我が家を訪ねて来たらしく、相方がフードをやると美味しそうに山盛り食べたと言う。

 
 
 
 


昼間は荷造り用のビニール紐を首に括られ、近所の子達に『太郎』と名付けられ連れ回されていた。夕方になると紐を解かれ、じゃあねバイバイ!と子供達は帰宅する。そうして夜になると我が家でフードを食べる。





2日目の夜、外で丸くなって寝ているペー君がかわいそうで夜だけ玄関に入れてやる様になった。そうして相方と今日こそはお家に帰っています様に・・・祈る様な気持ちで帰宅する。あぁ又今日も待っているよ・・・






そんな生活が1週間程続いただろうか。近所の人が保健所に連絡しようと思うと言うではないか!えらいこっちゃ!すぐに首輪とリードを買い、玄関の横の6世帯分のポストがある横につないで会社に行く事にした。






しかし今度は郵便屋さんがペー君を怖がり配達出来ないと苦情があった。気の良い子なんだけどね〜。当時のペー君は若くて精悍でワン子好きじゃなければ怖かった事だろう。晩年はへにゃ男だったけどね。






 
 
 
 
尋ね犬の張り紙を作って近所の電柱や掲示板に勝手に貼ったら一件だけ電話があった。特徴を聞くとペー君によく似ている。飼い主さん見つかったか?!嬉しいようなちょっと寂しいような・・・確認に来てもらったが違っていた。ホッとしたような残念なような、複雑な気持ちだった。






もう仕方あるまい。こうして正式に我が家の子としての生活が始まったのだった。






ジュニアと4人の生活。楽しい事、沢山あったよね。ペー君に出逢えて本当に幸せだったよ。今度は子犬からうちにおいでって約束したよね。











うちの子になる前は何て呼ばれていたのかな。お座りもお手も教えてもらっていなかったけど、ダメ!と言う言葉は良くわかっていたね。





 
 
 
 

食いしん坊で何でも食べたペー君だけど、中でも大好物だったチーズを今日はお供えするよ。





もしも神様が一つだけ疑問に答えてくれるとしたら、ペー君がどこで生まれて何と呼ばれ、どんな生活をしていたのか聞いてみたい。一生の謎だ。

 

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