2023年9月6日水曜日

たまには良いよね

久々に自由時間を過ごせる有給休暇を取った松剣。


ガソリンが高くて遠出は勿体ないので、何かちょっとお洒落なランチでも食べに行こうよ。相方の提案により、少し高級な和食のお店に行く事にした。


市内中心部にある古い雑居ビルの2階。こんなビルにそんなお店があるんかい?半信半疑でエレベーターを下りて少し歩くと見過ごしてしまいそうな引き戸が。




あっ、ここじゃない?相方が恐る恐る引き戸を引き、中を覗いて予約していた事を告げると、どうぞこちらへとカウンター席に案内された。















席につくとお盆の上に、お茶ではない何かが提供された。食前酒?と思ったが、ほんのり梅味の٠٠٠白湯?何かわからんが洒落乙ですな。


お店の中はシンプルだけど清潔感溢れる松剣好みの和の空間。





店主は茶の湯を嗜んでおられるのだろうか。カウンターの向こうには趣のある茶碗が並んでいる。




飲み物は何にするか問われたが、特に要望は無いことを告げると、じゃあお茶で良いですかと目の前の茶釜で沸かしたお湯を柄杓で急須に注いで出して下さる。何か緊張するな。しかもただのお茶なのにおいしい気もする。




店主は40代前半くらいか。お店の雰囲気に比べると少々不釣り合いな若さに感じたが、寡黙でいて無愛想ではなく、とにかく料理をおいしく食べてもらいたい一心だと言うことが伝わって来る。


そんな店主から始めに饗された料理がこちら。出汁っぽい薄い塩味の効いたクエの湯引きに薬味の茗荷を乗せて。




見た目も上品だが味も上品。飲める人なら辛口の冷やでクイッといきたいところだろう。続いて出てきた料理も日本酒にピッタリ。




マグロとコチの刺身。本わさびをすりおろしてある。白飯食べたい!だいたい日本酒に合う料理はご飯にも合うんだよね。



冷たいものが続いた三品目は、熱々の冬瓜汁。椀の蓋を開けるとすだちの香りがフワッと広がる。見た目も散りばめられた菊花が美しい。




こちらも出汁の効いた上品な薄味。熱々をフウフウしながら柔らかい冬瓜とプリプリの海老の食感を楽しむ。ここは飲まない場面なのかな。


ちょっとそろそろ食べ応えのある感じのお願いします、と思ったら太刀魚の焼いたのが出てきましたよ❗




外はしっかり中はふんわり、絶妙な焼き加減。からすみが散りばめてある。塩味のほっくりしたむかごにもっちり銀杏のアクセントもたまらんな。絶対ご飯欲しいわ。


ここまで出てきた料理は全ておいしいが、器もなかなか良いし、熱い物は皿も温めてある。そんな気遣いも茶の湯の精神なのかな。


お次は冷たい茄子とオクラの煮浸し。薬味のおろししょうがが良いアクセントに。




茄子は柔らか過ぎず、ちょっとしっとり歯応えも残しつつ出汁も染みている。これも薄味、汁も飲み干せる。夏にはピッタリの一品。


しかし今日は肉系ないのかな。コースメニューが無いからわからんな。と思ったら❗本日のメインと思われるのが来ました。




少し厚めのローストビーフって感じ。添えてあるゆず胡椒をチョイと付けて食べてみる。あ~幸せの味が口一杯に広がる。三枚しか無いからじっくり味わって食べよ。それにしてもうまい!これなら20皿は軽くいけるな。


あとはご飯ものとお菓子で終わりになります。そう言うと羽釜のご飯をよそい、目の前のお盆に乗せてくれる。イクラが散りばめてあり、おいしそうではあるが量少なっっ!!




と思ったらおかわりあるじゃん。良かった~。イクラと鮭かと思ったら、秋刀魚でした。生姜が効いていて臭みは全くなく、脇役里芋が良い仕事しとるな。米も艶々してとってもおいしい。肉と食べたかったよ٠٠٠


最後のお菓子はピオーネとマスカットの砂糖浸け?ここで作ったのかな。松剣こういうの大好き。冷たくてジューシーな葡萄と回りのグラニュー糖が口の中で最高のハーモニーを奏でる。う٠ま٠い!




最後は店主が点ててくれたお抹茶で。




作法とかわからないが、戦国武将も茶の湯を嗜むのがステイタスだったと言うので以前から興味を持っていた松剣。剣道と似て奥が深そうだな。


今日は昼からちょっと贅沢だったけど、たまには良いよね❗