2016年5月26日木曜日

大二郎の思い出

25日は松剣が初めて一緒に暮らしたわん子、大二郎の命日。もう23年になる。



家族は大ちゃん、大、などと呼び、松剣にとっては弟の様な存在だった。



出逢いは何だか突然で、両親からの『サプライズ』だったのをはっきりと覚えている。



忘れもしない、松剣中学2年の11月始め。土曜の午後だった。半ドンでクラブ活動を終えて帰宅すると、妹は友達の家に遊びに出掛けて留守だった。



制服からジャージに着替え、台所でパンを食べていると母が急に、子犬をもらいに行こうか?、と言った。えっ?!今何と?



S江さん家で子犬が5匹生まれてね、今からそれをもらいに行くよ。



そばに居た父はニコニコ笑っている。




うっそ〜っっ!!ホンマにぃ!?



字の大きさからどれだけ驚いたか察して下さい。




S江さんは、母の古い友人T子さんの妹さん。父の運転で、車で10分程のS江さん宅へ向かうと、S江さんが庭に出て待っていて下さった。



S江さんが長男のハー君に、お母さんワン子を遠ざけるよう様指示し、庭に入ると茶色のが2匹、黒と白がそれぞれ1匹、みんなではしゃいでいた。




黒と白は既に貰い手が決まっているから茶色いのならどの子でもいいよ。みんなオスだから。




マジで?!ぶっちかわいい!!どの子にしようか?と迷っていると父が、あっ、ここにもおる、と隅の方でひとりで遊んでいた茶色のを見つけて抱いて来た。



うわ〜、かわいい顔しとるっ!この子に決定!



 



デジカメなんて無い時代。古い写真は随分傷んでいるが・・・






ダックスと何かのミックス犬。成犬時の体重は7キロ程だったので、雑種にしては小型だった。




 
 
突然やって来た様だが、実は両親は着々とワン子を迎える計画を立てていたのだ。



大が来る1年ほど前に両親は商売を始めた。中学生だった松剣は学校が終わると忙しい時は店を手伝っていたが、小学生の妹はひとり二階の住宅でポツンとしている事が増えた。



妹は前年に転校した事もあり、両親は妹に寂しい思いをさせない為に、そして小さい頃からとにかく動物が大好きで、ワン子やニャン子との生活を渇望していた松剣の思いに応えてくれたのだった。



友達の家から戻って来た妹。どこン家のワン子?ちょっと預かったと思ったらしい。



うちのワン子。



うっそ〜っっ!!ホンマにぃ!?



妹もどれだけ驚いたか察して下さい。



毎日楽しくて、1日に何度も散歩に出掛けたなぁ。



物凄い食いしん坊で、油断も隙も無かった。未開封のカップヌードル、同じく食パン、コーヒーに入れるフレッシュミルク・・・大の餌食となった食料は枚挙に暇が無い。






こうすれば食べ物を貰える事も覚えて賢い子だった。






広い公園を散歩中、リードが離れてしまい大探ししていると、知らない人の宴会の席でこの芸を披露し、一緒に弁当を食べさせてもらっていた事も・・・



ジュニアとペー君と一緒にピクニックに行った事もあったね。





家族でテレビを見ていて『きわどいシーン』が映った時の救世主でもあった。



十数年一緒に暮らしたが、最期は未だに原因不明のままだ。



父が散歩に連れて行き、何か拾い食いをしたらしい。その数時間後、突然下痢と嘔吐でぐったりし、駆け込んだ動物病院の診察台の上で、家族が見守る中息を引き取った。



あまりに当然の別れだった。この事がトラウマとなり、両親も妹も二度と動物とは暮らさないと言う。



大との別れを思うと、まりもの場合はとっても幸せだったと思うのだ。



今頃みんなで遊んでいるのかな?


 

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