2014年7月13日日曜日

美味しく食べようよ!

まりもが居ない生活も4週間目に入ったが、一緒に過ごした時の習慣を、今だに身体の隅々が覚えている。

買い物をしていても、これなら食べてくれそうだなとふと思ったり、試食のソーセージやハムを口の中に入れて、車で待っているまりもへのお土産にしようとしたり・・・

寝返りを打つ時は蹴飛ばさないようゆっくり身体を動かしてしまうし、テレビを見ていても無意識にまりもを探している。外出していてもご飯を作ってやらないと、と早く帰ろうと思ったり、食事中もまりもが好きだったおかずを無意識に一口だけ残していたりもする。
そしてその都度現実を思い出し、落胆する事を繰り返している。

あんなに頑張っていた剣道の稽古に行く気にもなれないし、何を食べても美味しいと思えない。こんなんじゃダメだ。あんずの為にもしっかりしないと!せめて食べる事だけでも楽しもう。まりもが美味しそうに食べていた表情を見れば美味しく食べられるかな。



アハハ、何だか寄り目の写真が多いね!まりもと一緒なら何でも美味しかったな〜。
いつでも楽しかったよ。日に日に寂しさは増して来るけど、これからも、ずっとずっと一緒。
何をしていてもきっと側に居てくれる。見えないけれど、きっと居るね。

ネットでペットロスのページを見ていて、こんな記事を見つけた。
ペットの葬儀屋さんが『薄れいく悲しみの中で感じる罪悪感』と題しブログで公開していた。

納骨堂に参拝に来られた人を見かけたとき、必ず挨拶をして「その後、どのようにされているんですか?」と声を掛けるそうだ。

愛するペットとの別れに打ちひしがれていた飼い主さんも時の経過の中で、少しは元気を取り戻されていて「少しは元気になりました」と笑顔でこたえてくれるらしい。

そんな言葉や笑顔を見届けたとき「そうですか、それは何よりです」と、同じく笑顔で言葉を返すそうなのだが、稀にそんな言葉に思わず表情を曇らす人がいると言う。ペットの遺骨を悲しげに見ながら「それって良いことなんですかね?」と独り言のように問いかけるそうだ。

そのような人は「悲しみから癒えていく=亡くなったペットへの想いが薄れていく」事だと思っていて、あれほど愛したペットへの想いが、日々の生活の中で薄れていってしまっていることへの罪悪感が芽生えているそうなのだ。

そう思う気持ち、松剣も本当によく理解できる。しかし、この葬儀屋の方はこう続ける。

過去ではなく、今を生きる我々は、目まぐるしく変化する日常の世界にあって、それに対応しながら無意識に新たな環境や状況に馴染もうとする本能が備わっている。そのような毎日を過ごす中で、亡き者を偲ぶ時間は自ずと減っていくものであり、その事は罪ではない、と。

大切な存在を喪った直後、その心の大部分は喪失感に支配される。その範囲が大きければ大きいほど、悲しみは深くなるもので、しばらくの間は何をしていても、その悲しみから解放されることはない。

しかし、それでも遺された者達は、そんな悲しみを背負いながら現実の世界を、もがきながらも過ごしているうちに、いつしか、いくつかの悲しみは想い出となり、違う感情となって自分の心に宿っていくもので、悲しみから癒えていくということは、悲しみが無くなるのではなく、悲しみが別の何かに変化しているだけのことであり、先立った者への想いが薄れていることではないのだと言う。

では、違う感情とは何か?この方は葬儀屋として、悲しみの底にあった人達のその後を見届けていく中で一番感じるのは「悲しみが深かった飼い主さんほど優しくなる」事であると感じるそうだ。

記憶が薄れると感じるのは錯覚であり、大切な存在を完全に忘れる事はなく、ただ悲しいというだけの感情が時を経て、先立った者が残してくれた数々の想い出が、優しさや愛情に姿を変えただけなのであると。

そして、そのようにして宿った優しさや愛情は、過去ではなく、自分と同じように現実の世界を生きる大切な存在に注げば良いのであり、それこそが先立った者が残してくれた訓えであり、それを感じながら生きることこそ供養にもなると言う事なのだ。

「それって良いことなんですかね?」そう聞かれたら、この葬儀屋さんは迷わず
「良いことです」とお答えするそうだ。

あんずの甘えん坊は相変わらずだけど、食欲はすっかり戻って来た。いつまでもクヨクヨしているのは松剣だったりして・・・

4 件のコメント:

みゃんこ さんのコメント...

よいことです!

犬たちは違う姿になって空を走っているんだもの。
私たちも、自分で自分を縛り付けずに、犬たちのいる空に走っていけるくらいに変身しなくちゃね。

犬がいるかのように暮らす、という暮らし方があるそうですよ。

ドアを少しあけておく。
ごはんをひとくち残す。
犬の健康のために、掃除する。
犬のために、薄味ごはんにする。
段差を減らす。
布団を干す。

犬がいるかのうように暮らしていると、自分にもいい生活ができる気がする。

松剣 さんのコメント...

みゃんこさん

まりもは空を自由に走り回っているんですよね・・・まりもが居た時と同じ生活を続ければ、確かに優しくなれそうですし、身体にも負担が少なくて良さそうですね。いつかまりもに逢えると信じて、まりもに笑われない様に頑張って生きないと!

◯美 さんのコメント...

まりもの写真をみるとまだまりもがいるかのようだね…
無理に受け入れようとしなくていいと思うよ、うちですらこんなに悲しくなるのに…松剣の淋しさ、そりゃ言葉では言い表せないよね
自然に、自然に、そうやってくうちにまりもとまた絶対逢える
そう思うよ
でもかなり松剣痩せてたねぇ…そこは友達としは心配です。
ではでは、またブログ更新楽しみにしてるよ。
おやすみー☆

松剣 さんのコメント...

◯美さん

ホント、今でもまりもが天国に行ったとは思えなくてね…
でもいつまでも悲しんでいたらまりもが心配して天国に行けなくなるので、しっかり見送ろうと思うよ。
まりもの事、忘れるわけじゃないもんね。
まりもの笑顔、癖、足の裏の匂い(松剣大好きだった)・・・
そしてまりもと食べたランチの味、一緒に見た風景・・・
毎日思い出しながら頑張ります!あっ、そうそう松剣が痩せたのは気にしないで。
軽度の肥満って健診で言われていたから丁度良くなったと思います。
又あんずに会いに来てやって。
そしてみんなで又ご飯を食べよう!