2015年1月16日金曜日

いざ出陣!

松剣さんかN島さん、どちらか名古屋である組合行事に出席してもらえませんかと、委員長から打診されたのは昨年11月末だった。

『キターッ、名古屋〜!』と思ったが(勿論、態度には出していない)組合側では日帰りという。木曜日か。しかし行事が開催される場所を確認するとあの熱田神宮のすぐ近くじゃあないですかっ!会議は昼から。朝一に行って熱田神宮でお参りしてから・・・・待てよ、次の日だけ有休取ったら・・・地図とにらめっこ。

えっー?!名古屋から岐阜城までJRで30分?行けるよね。国宝犬山城も近そう!そしたら翌日は土曜日。宿賃だけ自分で負担すれば2泊3日の歴史探訪じゃないの!

行きたい所、行けそうな場所をざっくり決め、早速このブログによくコメントを下さる地元在住のみゃんこさんに相談。

名古屋B級グルメの美味しいお店や信長関連の名所、地下鉄やバスのアクセスなど多岐に渡ってアドバイスを頂き細かい日程を決めた。松剣の頭の中は、もはや組合行事の方がオマケと化していたのだった。

そして!ついに憧れの地、尾張名古屋へいざ出陣!今日から数回のブログの内容は、歴史に興味の無い方にはきっとつまらないと宣言しておく。

さて雨の中、6:40発の新幹線で名古屋へ。やっぱこっちも降っていたか・・・太陽が出ていないのでどっちが東か、はたまた北か?地下に入るともっと方角が分からない。忍者失格だな。

迷いながら、駅員さんに聞きながら宿泊ホテルに到着。荷物を預け地下鉄の駅へ。ここまでほぼ予定通りの時間だ。方向音痴の松剣、優秀。

ようやくこんな道標が出た!
字を見ただけでワクワクする。

地下鉄で約6分。改札を抜けると、こんもりした緑が目に飛び込む。熱田の杜だ。途中に参道へ続いている東門などの入り口が数カ所あったが正門からの参拝にこだわり冷たい雨の中、杜伝いに歩いた。

スーツのスボンも、靴も靴下もびしょ濡れ。おまけに傘には穴が。それでもやっぱり3つある鳥居を正面から順にくぐりたいと思ったのだ。

雨に濡れ濡れ1つ目の鳥居。
傘をさしていたのでブレブレだった・・・

1つ目の鳥居をくぐるとすぐ横に『別宮 ハ剣宮』がある。信長、秀吉、家康など多くの武家が崇敬したお社だ。
和銅元年(708年)に鎮座されたと言うから、1300年以上の歴史を誇る。

しっかりお詣りしたから剣道強くなるかな・・・

1つ目と2つ目の鳥居の中程には有名な燈籠がある。日本三大燈籠の1つだ。
『佐久間燈籠』高さ8.25m。これは明治期に再建された物。

寛永七年(1603年)犬山城主佐久間盛次の四男大膳亮勝之が海上で台風に遭った際、熱田神宮の守護を祈り難を免れたお礼として寄進された。勝之の母は織田家の重鎮、猛将柴田勝家の姉。はじめは叔父勝家の養子であったが、後に佐々成政の娘を娶って婿養子となっている。

更に歩みを進めると2つ目の鳥居が。最初の鳥居より小さい。
写真じゃわからないが、雨は結構強く降っている。

これから参拝する人も、参拝が終わった人の中にも鳥居をくぐる度に傘を外し、深々と頭を下げながら両手を合わせる方々をたくさん見た。松剣も真似をして見る。とても清々しい気持ちになったのには、自分でも驚いてしまった。

さらに本宮に向かって参道を進む。3つ目の鳥居の手前には、今回どうしても見たい物があるのだ。それがこちら『信長塀』。
これも『日本三大塀』の1つ。日本人は好きだね、三大なんとかって。

かの有名な合戦『桶狭間の戦い』に勝利したお礼に信長が奉納した物で、第二次世界大戦でも焼けずに残った。
奉納した当時はもっと長かったのだろうか。

神仏を信じる事の無かったあの信長が必勝祈願に訪れたのだから桶狭間の戦いが信長にとってどれ程厳しい戦いだったか。その戦いに勝ったのだから相当嬉しかったに違いない。

そしていよいよ本宮が見えた。白い布より向こう側一帯に賽銭を投げ入れる。初詣の時なんかどんなんだろうね?
出雲大社同様、参拝出来るのはここまで。

この向こうにもお社がそびえている。横からも裏からも見る事は出来ない。秘密のヴェールに包まれた様でゾクッとする。

桶狭間の戦いに出陣する時、信長は清洲城から馬にまたがり一騎で熱田を目指した。合図をしたら白鷺を放つよう宮司に命じた頃、ようやく続々と家臣達が駆けつけた。

一世一代の大勝負。士気も高まり始めた時、白鷺が放たれた。『見よ、白鷺とは吉兆じゃ!』
と言ったかどうかはわからないが、そんな逸話が残っている。

ここから本宮を囲むようにグルっと整備された『こころの小径』はパワースポットらしい。
そうと聞いていたからなのか、降る雨音さえ神々しい気がしてくる。暫く歩くとこんな説明書きを発見。
みゃんこさんから聞いてはいたが・・・楊貴妃のお墓の一部があるって?

これか!この岩に3回水を掛けて祈ればいいんだな。
横に設えてある柄杓を使って・・・

写真じゃわかりにくいが、そんなに大きな岩ではない。ハンドボール位か。的が小さいので、柄杓で掬った水がなかなか岩に掛からない。ジャバジャバと5〜6回掛けただろうか。これじゃ願いも叶いそうにないわな・・・

再び参道へ戻り、今度はこれまた見たいと思っていたお宝を目指す。
『宝物館』。よくある『秘宝館』とは違うぞ。

残念ながら内部は撮影禁止。鎌倉〜室町時代の名刀が!村正、正宗、光忠・・・何と美しい!
家の床の間にも欲しいのだが、きっとそんな物騒な物置かないでと言われるさ・・・

唯一撮影が許されたのがこちらの大太刀。
『太郎太刀』。展示の一番短い刀が普通サイズだから化け物サイズだ。

真柄十郎左衛門直隆は、越前の朝倉家に仕えた七尺(210cm)もある大男で、この太刀を振り回す怪力猛将だった。ここ熱田神宮には、十郎左衛門を討ち取った織田や徳川側の者が奉納したとされる『真柄太刀』が二振りある。常設展示されているこの『太郎太刀』は、刃渡り221.5cmで重さ4.5kg。奉納されたのは姉川合戦直後の八月という。十郎左衛門はこの姉川合戦で徳川家康の軍を相手に奮戦し討死している。浪漫をかき立てる話じゃないか!

そうそう、浪漫に浸っている場合では無い。お仕事です。あっ、ちょっとその前にお昼ご飯。雨に濡れて結構身体が冷えて来た。珍しく温かい物が食べたいと思ったら・・・みゃんこさん情報によると、関西系の出汁に慣れているであろう松剣好みらしいのだ。
名古屋と言えばきしめんですな。

相当の人数が座れそう。テントで屋根はあるが吹きっさらしで寒い。しかし立ち上る湯気にそそられる。メニューは少ないが5分でお出ししますと貼り紙が。
むすびやいなりの類は無いが、白エビかき揚げきしめん頂きましょう。


この地方のネギは白ネギ。好きなだけトッピング。
さてお味の方は・・・

う、うまいっ!!食べ慣れた讃岐のコシの強い太麺も良いが、噛めばもっちり、喉越しツルツルの平らな麺も相当な物。白エビのかき揚げもサックリ。そして何と言っても出汁が美味い。
白だしのあっさり系。汁まで全部飲み干してしまった。

ただですね、物足りないのですよ。炭水化物+炭水化物=美味い。それが1つ欠けているんだな。代わりに甘い物でも良いのだがね。そう言えば、再びみゃんこさん情報によると、この辺りにきよめ餅の抹茶セットを出してくれるお店があるはずなんだけど。

無いな。と思って諦めかけたその時!角をヒョイと曲がった所に・・・あるじゃないですか。
500円のお抹茶セットを早速注文。
餅が小さいのね・・・

このきよめ餅、中はこし餡。粒餡派の松剣ではあるが、これはこし餡だな。帰りに買って帰りましょうね、甘党の食いしん坊将軍さん。

濃いお抹茶を頂いたので多分眠くならないはず。さてと、今日の本来のミッション。13:00〜17:30まで座っているだけの組合の総会。証拠写真も撮ったし暇で仕方ない。

何とか寝ずに会議を終え地下鉄でホテルに向かう。降りなくても良い駅で下車してしまい少し時間は掛かったが、何とかたどり着く。チェックインを済ませ荷物を置いて夕食へ。

ホテルは駅の真ん前。雨に濡れなくても良いし、地下に降りればグルメ街やお土産売り場が沢山ある。夕食は味噌カツと決めていた。三たびみゃんこさん情報によりこちらに決定。
回転の早い吉野家的な狭い店だが行列が出来ていた。

外のメニューを見て少し迷った『わらじとんかつ』。ガッツリいくか・・・しかし密かに串カツが美味いと言う裏情報が。
人気は鉄板に乗っているとんかつ。猫舌なのでパス。

結局やっぱり無難に。ご飯大盛りで。
味噌ダレかソースにするか、5本の内訳を自分で決めさせてくれるのだ!

2本ソース、3本味噌で。と、注文したら味噌ダレは店員さんが掛けてくれると言う。
ドボドボ、ジャバジャバ惜しみなく。って!そ、そんなに掛けたら辛かろう。


どっぷり掛けてくれました。ご飯のお代わりタダらしいので進んじゃいそう。
寝る時喉がカラカラになりそ・・・

所が。結構あっさりスルスル入るのだ。思った程全然辛くないしとんかつもムツっこく無い。美味いぞ、美味いぞ!ソース2本も味噌にすりゃ良かったな。ソース無視して味噌ダレで食べよ。あ〜〜うまいっ!ご飯お代わり!2泊3日はダイエット休戦ね。

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